復活の摂理大地の草萌ゆる
復活の摂理大地の草萌ゆる みのる
草萌ゆる頃になると、焦土となった被災地の荒地に新しい生命を発見した時の湧き上がるような喜びを思い出します。
震災の思い出を語るにあたっては、結社作家としての道を邁進していた私がなぜ挫折したのかということを告白しなければなりません。
俳句の学びを初めて七年が過ぎたころのことです。紫峡先生から男性だけの吟行句会を発足せよとの指示が出ました。
手元の資料を調べてみると平成二年二月に須磨離宮公園で第一回涼風句会が行われています。紫峡先生64歳、みのる47歳という頃のお話です。
毎月の吟行地を選んで下見をし、最寄りの句会場を探して具体的に計画します。それをもとに乗換案内や簡単なガイドを付して案内状を作成し前回句会の紫峡選をまとめた成績表と一緒にメンバーへ郵送するという作業をしていました。
“会社勤めをしながらだから大変でしょう”
と、みなさん心配してくださるのですが全く負担と思わず、今だから白状できるのですが当時は仕事は片手間でも事足りるという平和で恵まれた環境でした。
ところが五年後の平成七年一月十七日、阪神淡路大震災が発生してから状況は一変します。震災復興に忙殺され結社のお手伝いは言うに及ばず、俳句を詠むことすらままならないという状況に追い込まれてしまったのです。
日々の生活のあまりの激変に精神的にも病んでしまいストレスに悩まされ、何を優先すべきかを考えた時やむなく結社離脱を決断せざるを得ませんでした。
やがて震災復興の激務も落ち着いたころ、紫峡師や長老の幹部同人の方から何度も結社復帰を勧められました。でも震災体験を踏まえて自分の中での価値観が変わりつつあることに気づいたのです。
結社作家としての活動ではなく、自分のためにも人のためにも役に立つ新しい奉仕活動の道を探し求めて祈りました。そのときに震災で一躍注目され始めたインターネットでの活動を示されたのです。
やがてゴスペル俳句物語へと展開していくのですが続きはまたの機会に…
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