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最澄の一碑立ちたる雪間かな
最澄の一碑立ちたる雪間かな みのる
私達夫婦の仲人をしてくださった丹波在住の老夫妻が雪深い山裾の施設に入所されたと聞き、雪解けの春を待って家内と二人で訪ねました。
ご主人は気骨のある人格者でしたが、既に認知の気配があり老いは人となりまでも変えてしまうのかと思うほどの変わりようでした。
あれこれと繰言の聞き役を果たしたあと祈って辞しましたが心が曇りました。
その帰路、マイカーの窓越しに鄙びた一末寺の門前に建つ「一隅を照らす」と太く彫られた碑を見つけたのです。
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