四時随順

俳句とエッセイ / やまだみのる

  • 天降る日に千手を翳す大枯木

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    天降る日に千手を翳す大枯木  みのる

    昨日は、高砂の尾上聖愛教会で毎月開催している落穂句会の納め句会だった。いつもの市ノ池公園へ移動する前にとなりの鹿島神社を訪ねた。ちょうど朔日詣の日にあたり寒い朝だったけれどとても賑わっていた。

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  • 短日や滲みて点る信号機

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    短日や滲みて点る信号機  みのる

    阪急電車の技術者として永年勤め定年後はや15年が経とうとしている。主に建築関係の仕事だったから、いろいろな部署でさまざまな建設作業に携わった。なかでももっとも印象深いのは阪神淡路大震災の復興のために昼夜を分かたず奔走した日々のことだ。

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  • 広げみる嵯峨野の絵図に時雨けり

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    広げみる嵯峨野の絵図に時雨けり  みのる

    京都には紅葉の名所が数多くあるが、私の一押しは嵯峨野の祇王寺だ。阪急電車の嵐山駅を降りて渡月橋を渡る。下を流れる桂川には冬鳥たちが遊び屋形船が往来している。

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  • 法紅葉大山門を荘厳す

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    法紅葉大山門を荘厳す  みのる

    昨日、テレビのニュースで清水寺など京都の紅葉の名所が放送されていた。それは紅葉見物する人たちのマナーの悪さに困っているというテーマの報道番組だった。

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  • 寒さうな旧家の三和土罅走る

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    寒さうな旧家の三和土罅走る  みのる

    今井町吟行の町家探訪でとても印象的だったのは音村家。梯子のような階段がおかれた『つし2階』があった。今風でいえばロフトということになるだろうか。入口の奥には珍しい「一口竈」も置かれている。

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