四時随順

エッセイブログ / やまだみのる

  • 炉の埃天井遊泳して落ちず

    天井

    炉の埃天井遊泳して落ちず  みのる

    真っ白な仙人髭をたずさえたあるじは卆寿だという。

    ダム建設で水底となる旧家が移築され千年家史跡として公開されている。煤光りする大きな梁、両手で一抱えしても足りないほどの大黒柱、その柱についている刀傷には謂れがあるという。 広い板畳の部屋の真ん中には泰然と大炉があって、いにしえの生活ぶりを偲ばせてくれる。

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