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握手して以心伝心温かし
握手して以心伝心温かし みのる
昨日は、かねてから約束していた俳友と落ち合うために広島緑化植物園を訪ねました。快晴の紅葉日和に恵まれ見晴らしのよいレストハウスで珈琲を飲み、お菓子をつまみ、お昼にはおうどんを食べ、食後のデザートに熱々の焼芋を頬ばり(食べてばっかりや…)ながら、俳句談義に時の経つのも忘れました。
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落葉掃く寒山拾得子の気分
落葉掃く寒山拾得子の気分 みのる
今日は温かい小春日和になったのでみのる庵の狭庭の落葉掻きをした。しばらく留守にしていたり雨が降ったりで、バードバスの中も堆く落葉が…
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先師恋ふ勿忘草に思ひよせ
先師恋ふ勿忘草に思ひよせ みのる
聖書に放蕩息子の喩え話がある(新約聖書ルカの福音書15章)。
紫峡先生から溢れるほどの愛を注いでいただいたのに自分のわがままで結社を離脱した私はまさに放蕩息子そのものである。戻ってくるようにと何度もお勧めをいただきながら逡巡としているうちに、昨年四月に先生は天国に凱旋された。
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福音の使ひのごとく初蝶来
福音の使ひのごとく初蝶来 みのる
春先になって最初にあらわれる蝶を初蝶という。
小さくて力弱く群を作らずにただ一匹で舞う姿は、春の訪れを知らせてくれる使者のようだ。
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天狗杉武者震ひして雪落とす
天狗杉武者震ひして雪落とす みのる
雪解水がちょろちょろ山道を走り始めると春の到来である。日射しは明るく万象が蘇ったように輝いて見える。ほころび始めた雪間からは、ものの芽が顔を出し、総身に雪を被いて立ち往生したかのような大樹も
「生きておるぞ!」
とばかりに自己主張して震える。生きとし生けるものの全てが復活の春を賛美し始める。