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ゴルゴダの丘の永き日思ひけり
ゴルゴダの丘の永き日思ひけり みのる
島四国遍路で知られる小豆島はキリスト教とも縁が深く、オリーブ園の丘の上には大きな十字架が建てられ島の殉教史が記されている。またこの丘から一望できる穏やかな瀬戸の内海の景はガリラヤの海に似てい るとも言われる。
ガリラヤ湖畔でイエスは多くの教えをなし多くの奇跡を行われた。昏れなづむ丘の上に佇って残照の海を眺めていると殊に感慨深い。
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手花火のこれからといふ玉落つる
手花火のこれからといふ玉落つる みのる
豪快な打ち揚げ花火の音を聞くと血が騒ぐという人もいますが、ぼくは小さな線香花火に郷愁を感じます。
行水から上がると鼻の頭に天花粉を塗られ家族みんなで花火を楽しむのである。ぱちぱち爆ぜる火の粉が怖くて小さな手がおどおど震える。
それを包むようにして励ましてくれた温かい母の手の感触を今も覚えている。
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寝ころべば地球が回る鰯雲
寝ころべば地球が回る鰯雲 みのる
秋の野に臥せて大空を仰ぐと大宇宙の全てを支配される神の存在といと小さき自分との対比をあらためて実感する。空の鳥や野の花もまた明日を思い煩うことの愚さを教えてくれる。
私たちが意識してもしなくても、大自然の摂理は全てみ手の中にあり私たちもまた神さまの哀れみと恵みによって生かされているのである。
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土に帰す花柊のこぼれかな
土に帰す花柊のこぼれかな みのる
暖かい冬の日に誘われて外に出てみると庭隅の柊の花は早や散りそめていて、その足下の土を白く染めている。うち屈んで近づくとこぼれ花のほのかな香りが伝わってきて心地よい。
私たちの肉体もやがては朽ちて土に帰っていくことと思うけれど、召しのあるその時までキリストのよき香りを放つものでありたいと願う。
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時計台聖夜の針を重ねけり
時計台聖夜の針を重ねけり みのる
聖歌隊が「ハレルヤ」と歌いおさめるとやがて手に手にペンライトを持ってキャロリングに出発する。星空高く聖夜を刻む天文台の大時計を仰ぐととても満たされた気分になり手足の悴むのも忘れる。
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