四時随順

エッセイブログ / やまだみのる

  • 絵屏風のごと錦せる遠峰かな

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    絵屏風のごと錦せる遠峰かな  みのる

    広島の波出石品女さんをお訪ねしたときに阿波野青畝先生の愉しい逸話をお聞きしました。

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  • 寝ころべば地球が回る鰯雲

    鰯雲

    寝ころべば地球が回る鰯雲  みのる

    秋の野に臥せて大空を仰ぐと大宇宙の全てを支配される神の存在といと小さき自分との対比をあらためて実感する。空の鳥や野の花もまた明日を思い煩うことの愚さを教えてくれる。

    私たちが意識してもしなくても、大自然の摂理は全てみ手の中にあり私たちもまた神さまの哀れみと恵みによって生かされているのである。

  • 妻と吾の灯火親しむ趣味は別

    秋灯

    妻と吾の灯火親しむ趣味は別  みのる

    ようやく朝夕が涼しくなり、たそがれ時になるとほっとする。

    夕食後、テレビの紀行番組を家内と二人で楽しむ。旅行好きな彼女はいままでに訪ねた場所が紹介されるといろいろな思い出話をしながら 今度は二人で行きましょうと必ず言う。 出不精なわたしが生返事をすると機嫌が悪くなる。

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  • 大秋晴水平線の撓みけり

    秋晴れ

    大秋晴水平線の撓みけり  みのる

    今朝の須磨浦は、波の子もなく洋々とした景を展けている。

    底抜けに澄んだ青空が広がり一点の穢れもない。 海はまたその色を映して深い深い藍を湛えている。紛れもなく大秋晴。 工業化でスモッグが立ちこめる瀬戸内では一年を通じてはっきりと水平線を認められる日は滅多にない。だがこの日 は実に180度のパノラマで見渡せるのだ。

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